学生時代、スポーツを熱心に取り組んできた方も多いのではないでしょうか。
筆者もスポーツ一択で青春を過ごし社会人になりました。
しかし、いざ仕事を始めてみると勝手がわからず大混乱。
作業効率が悪く、仕事が終わらず残業の毎日。
仕事ができない自分に落ち込みました。
趣味のスポーツを楽しむ時間もありません。
そんな時、体育会系の先輩から教えてもらい、実際に効果的だったいくつかのコツを伝授します。
仕事もスポーツと同じように、基礎と呼ばれる部分が大切です。
今回はマラソンを例にみていきましょう。
足首をまわし、アキレス腱を伸ばしながらこの記事を読んでみてください。
読み終えた頃には体とともに、頭もスッキリとして仕事が終わらない憂鬱から解放されていることでしょう。
コツ①
今日の仕事のゴール(終わり)と目標タイム(かかる時間)を見極めよう
仕事内容や状況によってちがうとは思いますが、仕事の進捗目標と目標時間をできる限り明確に数字で設定していきます。
ポイントは、【今日の】というところです。
本当に今日中にすべて完成させる必要があるのか。
仕事を前半、後半に分けてみると、実際の今日のノルマは前半だけだったなんてこともよくあるのです。
今日のトレーニングがトラック半周なのか、50周なのか。
ピッチも違えば呼吸法も変えるところでしょう。
走り出す前に必ず確認すべき点ですよね。
目標タイム(そのタスクにかかる時間)の見極めも大切です。
ゴールが決まれば、おおよその到着時間もわかってきます。
ただしここで注意。
あまりに厳しい目標タイムでは息切れからの転倒、骨折と最悪な結果になってしまうかもしれません。
途中で隣を走る上司ランナーから話かけられ、新たな荷物や仕事を持たされることも。
通常より1割増しの時間で余裕をもちましょう。
ムリのない計画を立て、1つ1つの完成度を高めましょう。
コツ②
準備体操をしよう(仕事における作業方法の確認)
ゴールが見えたら早速、走り出してしまいたい気持ちになりますが、そこは一旦、冷静になってください。
見切り発車は迷子のもとです。
仕事にとりかかる前に、改めて手順や順序を再確認しておきます。
- 仕事の作業効率を上げるために、今考えている手順がベストの順序か。
- 一部分は同僚や部下(時によっては上司もあり)に分担できるのではないか。
- 作業方法に無駄はないか。(便利ツールの利用など)
事前により効率の良い方法がないか熟考しておくことで効率アップにつながります。
間違えやすい箇所を把握しておけばミスを事前に回避できます。
準備体操をしながら、身体のコンディションを丁寧に確認するトップアスリートのごとく、最適な順序と方法で業務へ取り組む準備をするのです。
コツ③
努力をアピールする(仕事の状況を周知する)
自分の状況を積極的に周囲へ知ってもらいましょう。
汗をほとばしりながら腕や足を懸命に振って走るマラソンランナーとは違い、現実の仕事はなかなか周囲に状況が把握されません。
仕事においての懸命さや進捗状況は案外伝わっていないものです。
特に近年のリモートワークや労働人口の減少により、一人で仕事をかかえ、結果的に滞らせてしまう属人化になりがちです。
あなたが限られた試合時間の中、懸命にゴールを目指しているのだと周囲が認識できていればどうでしょうか。
大半の人達は一生懸命な人を応援してくれるものです。
手伝いを申し出てくれる人がいるかもしれません。
道を間違えてしまった場合や、ゴールが目標タイムに間に合わなかったとしても、その頑張りは伝わり、損失も最小限に抑えることができます。
「多分終わりそうです」→「現在8割完成しています」
「うまくいっていると思います」→「前年比103%で推移です」
といった様に具体的な数字を用いましょう。
数字で明確に表すことで、周囲のみならず、自分自身も冷静に状況を把握でき、必要のない不安や焦りを感じることが減少します。
コツ④
ゴールテープを切らない(仕事は8割で一度確認)
せっかくゴールが目前に見えてきたのに途中棄権とは。
スポーツでは御法度。
しかし、仕事においては正解なのです。
途中で一度立ち止まり、内容や手順を確認しましょう。
私が以前、仕事で提案書を作成した時の事。
提出期限ぎりぎりまで悩みぬき、提案書をやっと完成させ上司に提出しました。
しかし、上司はろくに目も通さず突き返してきたのです。
なぜ?WHY?オーマイガッ!
落ち着いて理由を聞いてみると、もうその仕事は他の同僚が担当することに決まったというのです。
同僚は半日前、上司に途中書きの提案書を見せていました。
その後、上司からの的確な指示もあり、さらさらと提案書を書き上げたとのことでした。
私は、完璧を目指すことだけで満足し、現状が見えていなかったと反省しました。
仕事における完璧主義、自己満足は捨てましょう。
マラソンコース残り2割付近で一度立ち止まり、監督の声に耳を傾ける、給水タイムをとること。
そうすれば、道を間違うことなく最短ルートでゴールへ猛進できることでしょう。
場合によれば、もうそこがゴールテープの時もあるのです。
コツ⑤
記録を残す(仕事日記のススメ)
やっと一つのタスクが終了し、一息つきたいところですが、記憶が鮮明なうちに、記録に残しておきましょう。
「記録より記憶に残る選手」
なんて言葉もありますが、仕事においては記録が一番。
内容は上記の①~④をメモしておくだけで良いのです。
この記録は、今までの仕事自分史でもあります。
単に作業効率のアップだけではありません。
地道にトレーニングを重ねた自分史。
つらい時に見返してみると、あなたを心強くはげましてくれるでしょう。
まとめ
- 今日の仕事のゴール(終わり)と目標タイム(かかる時間)を見極めよう
- 準備体操をしよう(仕事における作業方法の確認)
- 努力をアピールする(仕事の状況を周知する)
- ゴールテープを切らない(仕事は8割で一度確認)
- 記録を残す(仕事日記のススメ)
スポーツ経験者ならば、当たり前にしてきたことが多かったのではないでしょうか。
私もこのコツを先輩に教えてもらった時、
「こんなに簡単な方法でいいんだ」
と目から鱗が落ちました。
しかし同時に、選手時代に基本的な事をさぼることなく地道に努力して、強くなっていった自分を思い出し、仕事に対して前向きになれたのです。
今まであなたが努力してきたことは、ジャンルや活躍の場が違っても、決して無駄にはなりません。
人間力となりあなたの基礎を形成しています。
難しく考えず、新たなスポーツに挑戦するつもりで仕事に取り組んでみましょう。
新しいスポーツとの出会いのように、少しでも心がワクワクとしてきたら、もう走り出すタイミングです。
ぜひこれらのコツを試して、前向きに取り組んでみてください。
新しいステージでもあなたの力が存分に発揮できることでしょう。
活躍を期待しています。