職場でのいじめや嫌がらせに悩んでいる人は少なくありません。
多くの場合、その内情はとても複雑で繊細で、且つ微妙な問題です。
あなたは今、職場で辛い想いをしており、どうにかしたいという想いでこのページにたどり着いたのではないでしょうか?
私は今までの職場で、何度か自身に対しての嫌がらせに困惑したことや、同僚へのいじめに心を痛めたことがあります。
最近ではいじめやパワハラを受けて、泣き寝入をせず訴える事例が増えているそうです。
「訴えたもの勝ち」
これは本当なのでしょうか?
結論を言いますと、
「訴えたもの勝ちなのではなく、適切な対応を求めた人が解決に向かう」
これにつきます。
訴えたほうが良いケースもあれば、そうでないケースもあるのです。
いじめは受けている本人もとても辛いですし、何も出来ず見ている周りの人も辛いものです。
ここではあなたがいじめにどのように対処していく事がベストなのか、一緒に考えてみましょう。
いじめによくある種類
まずはどのような事がいじめとなるのか挙げてみます。
- 無視や仲間外れをされる
- 陰口、悪口や嫌味を言われる
- 無理難題の要求をされる
- 業務や情報を与えられない
- 大勢の前で非難される、馬鹿にされる
- 責任を押し付けられる、手柄を奪われる
ちなみに、人権否定のような発言や対応があれば、それはもう確実にいじめです。
どうですか?
心当たりはありましたか?
さらに言うと
- 身体的な暴力や脅迫
- 精神的な圧力や過度なストレスを引き起こす行為
- 差別的な言動や待遇
- 性的なハラスメント
これらは違法となり、労働基準法や労働安全衛生法で禁止されています。
いじめの対象にされやすい人はどんな人?
人によっては、
「どの職場でもいじめられやすい…」
という人もいるようです。
いじめの対象にされやすい傾向にあるのは下記の7タイプのようです。
- 空気を読むのが苦手
- オドオドして自己主張が出来ない
- 自己主張が激しい
- ミスが多い、仕事が遅い
- 遅刻、欠勤が多い
- 他人の意見に耳を貸さない、反抗的な態度を取る
- 容姿端麗、成績優秀
悲しきかな、社会は理不尽なことばかりです。
いじめをする理由は
- ストレス発散
- 承認欲求が高く、相手を蹴落として自分の勝ちを上げる
- 嫉妬や妬み
などのようです。
周りもどうしていいかわからないことも多く、たとえ注意をしても諭してもいじめは簡単になくなるものではありません。
いじめをされたらこんな対処をしよう
いじめにあった場合、まずは自分のことを守れるのは自分だけ、と心しておきましょう。
身体的にも精神的にも追い込まれてしまってはいけません。
我慢をすることは絶対にやめましょう。
何かしら自分でアクションすることで、現状を変えていくのです。
自分をとにかく大切に最優先に行動していく!
これを頭に入れ、どのように対処すべきか考えましょう。
相手にしない
これはメンタルが強めの人に限るかと思います。
相手にしないことで、逆上し行為がエスカレートする可能性もあるので要注意です。
同僚や上司に相談する、相手と距離を置く
物理的に距離を置くことができる職場は多くはないかと思いますが、もし仕事内容や関わり方を変えることができるようであれば距離を置きましょう。
その際に同僚や上司に話して協力を得ることができればいいですよね。
いじめをしている相手も、あなたとの接点が減り視界に入る機会が少なくなれば、関わって来なくなる可能性が大きいです。
いじめや嫌がらせの内容を記録する
録画や録音がベストですがメモや日記でも有効です。
- 日付
- 人(相手だけでなく誰が見ていたか、なども)
- 場所
- 内容自分がどのように感じたか
など、とにかく細かく記録しておきましょう。
メールなどの文書でも何か関連するものがあれば、必ず取っておきましょう。
病院を受診する、休職する
精神的にかなりしんどくなってしまっている場合は、病院を受診することをおすすめします。
心療内科…ストレスの症状が、主に身体に現れている場合。
精神科…ストレスの症状が、主に心にあらわれている場合。
休職する際には診断書の提出を求められることが多いので、受診の際に医師に相談してみましょう。
訴える前の準備が重要
訴える場合にはしっかりとした準備が重要となります。
徹底した証拠集めを遂行しましょう!
先述した録音/録画/メモ以外にも、いじめや嫌がらせの事実を知る人から証言を貰えるようであれば、それも準備しておきましょう。
そして、訴える際には長期戦になる心構えも必要となります。
最初に記述した通り、職場のいじめは複雑で微妙な問題であることから、問題解決に時間がかかることが多いです。
どこに訴えればいいの?
しっかりと証拠を集めたら、いよいよ訴えるべき場所を検討します。
ここで重要になるのは、どこの誰に訴えるべきなのか、です。
いじめなどの個人の相談に対応してくれる会社なのか、行政に相談する場合にも担当者は頼れる人なのか、弁護士に頼る場合は費用について不安はないか…
あなたに合った相談場所、相手を、自分でしっかりと選びましょう。
会社内で訴える
上司/人事部/総務部などに掛け合うのが一般的です。
ただし、注意点が2つあります。
1つめは、職場の環境や友好関係についてです。
上司はそういった対応に有能で事態を改善させることができるか?
人事部や総務部の人がいじめをしている人と交友関係が良好ではないか?
それらの状況から、表沙汰にしたことで事態は悪化しないか?
など日頃からよく観察しておくことが必要ですね。
もう1つは、1人の1回の声では改善されない可能性がある、ということです。
都度何度も訴えていく事や、事情を理解している人にも声を挙げてもらう事、同じようにいじめに困っている人が訴える必要があるかもしれません。
また、残念ながらせっかく勇気を振り絞って声を挙げたにも関わらず、訴えた側が「現場の輪を乱す人」というレッテルを貼られ、状況が激化してしまうこともあるようです。
外部の相談機関や専門家に訴える
外部の支援により、より公正な視点でと専門的知識で問題解決に導いてくれることが期待できます。
全国の労働局や労働基準監督署の総合労働相談コーナー
メリット…費用がかからない、まずは電話で気軽に相談できる、会社に指導勧告や立ち入り調査を行ってくれる
デメリット…対応が遅い、お役所仕事な対応に不満の声が多い、いじめの内容によって会社への責任を追求できない事もある
弁護士
メリット…損害賠償請求ができる、社内での懲戒処分を望める、刑事責任を追求できる
デメリット…費用がかかる、相当な悪質な場合以外での損害賠償請求が難しい
訴えた後はどうなるの?
いじめの事実が明らかになると、会社は加害者に懲戒処罰を言い渡す事が多いようです。
配置転換や減給、あまりにも職場秩序を乱すような行為であれば退職勧奨などです。
しかし組織内で加害者を保護することも有り得るようです。
このような場合、訴えた側が不利な立場となり減給されるなどということもあります。
訴えない道も考える
これまでの内容を読んで、訴えることがあなたにとって最良の道だと感じなかった方には、訴えないで逃げる道を選ぶ勇気をお伝えしたいと思います。
あなた自身のキャリア目標や現状の職場の環境を評価した時、現職に留まることは最も適していますか?
そうでない場合、転職することも考えてみましょう。
「転職か…面倒だな…」
と思うかもしれませんが、訴えるのも転職するのも、労力がかかるのは同じです。
エージェントを利用したり、転職サイトをうまく使いこなしていきましょう。
私も最近転職を終えたばかりなのですが、転職サイトで履歴書や職務経歴書を作ることが出来るので、まずは登録…からあれよあれよと何社もの面接を重ね無事に転職活動を終えることが出来ました。
在職しながら転職活動をすることは簡単ではないかもしれませんが、あなたが本来の能力を発揮し笑顔でいられる職場にたどり着くことができる未来を目標に、一歩ずつ転職活動を進めてみることは、いじめから離れる1つの方法であり、逃げるが悪、ではない事を覚えておいてください。
また、先述したいじめの対象になりやすい人に当てはまる人は、転職で人間関係をリセットしたついでに、自分自身も改善することでいじめや嫌がらせを防止していくことができますよ!
まとめ
- いじめの種類を確認する
- いじめの対象になりやすいタイプなのか知る
- いじめに対してどのように対処すればいいか考える
- 訴える場合には事前の準備と心構えをしてから挑む
- 訴えずに身を守る事も考える
訴える道を選ぶにしろ、訴えず逃げる道を選ぶにしろ、多くの勇気と準備、計画が必要となります。
辛い現状の中で自分で一歩を踏み出すということは、なかなかに大変で気力と労力がいるものだと思います。
ついつい先延ばしや後回しにしてしまいがちですよね…
しかし、このままの状況が続くことは決してあなたにとってプラスになりません!
私も、前職での上司との関係に嫌気が差し労働局に相談した後に転職活動に取り掛かってから3ヶ月…
今、まさに新しい環境に飛び込む準備が整ったところでワクワク不安の中にいますが、とにかく辛いという環境からは脱出できましたよ!
あなたにもきっと、訴えた事による改善や、逃げる事でのあなたの居場所が見つかるはずです。
まずは勇気を出して一歩を踏み出してみましょう!
あなたの健康と幸せを得ることが1番なので、かけた労力の分、必ず安心と幸福を勝ち取りましょう!
あなたの勇気ある行動とその先の明るい未来を、応援しています。